麻酔科が担当する麻酔症例は 全身麻酔、硬膜外麻酔、脊椎麻酔です。当院は外科系診療科が11科あり、症例も一般的な手術は殆ど行っているので、麻酔症例の偏りはありません。
全身麻酔は、レミフェンタニルを中心とした吸入麻酔併用、静脈麻酔併用で行っており、症例によっては硬膜外麻酔を併用しています。
橋本市民病院麻酔科は和歌山県内でも数少ない麻酔専門医が常勤している麻酔科の一つです。
麻酔科は、一般の方々にはなじみが薄く、一体何をしている科なのかあまり理解してもらえていないようです。
「麻酔科の先生は麻酔の注射をした後、手術が終わるまで何をしているのですか」と言われたことがあります。決して麻酔は注射一本で出来るものではありません。少しでも麻酔を理解していただくために麻酔と麻酔科の仕事について説明させていただきます。
麻酔とは、痛み刺激を与えても痛みを感じなくする方法です。
全身のどこに痛み刺激を与えても感じなくなるのが全身麻酔、身体の一部のみが痛み刺激を感じくなるのが局所麻酔です。
麻酔科が担当する主な麻酔の方法は、全身麻酔と局所麻酔に含まれる脊椎麻酔と硬膜外麻酔です。
全身麻酔はほとんどの場合手術中は人工呼吸を行い、主に麻酔ガスを使って麻酔をおこないます。脊椎麻酔は虫垂炎の手術や、下肢の手術に用いられ腰に注射をする麻酔方法です。
硬膜外麻酔は全身麻酔や脊椎麻酔に併用されることが多く、手術後の鎮痛にも非常に効果がある麻酔方法です。麻酔方法の詳細についてはここでは説明いたしませんが、麻酔の方法にかかわらず麻酔科医は麻酔中の呼吸状態や血圧をチェックし手術を受けている人の全身管理を行っています