地域の中核病院として、高度・専門的医療を提供

　当院は、地域の中核病院として、地域の医療機関との役割分担、連携強化を図り、質の高い医療サービスを提供しています。また、最新の設備を導入し、経験が豊富な医師や看護師、メディカルスタッフが協力して、患者さんにとってベストな治療・ケアを行っています。それぞれの科目においては、豊富なキャリアを積んだ医師が診察・検査・治療にあたっているとともに、救急医療体制を充実させているほか、当院では、幅広い知識を持つ医師が、患者さんにとってベストな治療・ケアを心がけています。
今後も人口減少化の中で持続可能な医療の実現を目指とともに、公立病院として、救急、小児、周産期、へき地医療における役割も担いつつ、安心・安全の医療の確保に努めていきます。

ダヴィンチについて

医療技術の最新鋭を取り入れ、地域の患者様により先進的かつ精密な治療を提供するため、手術支援ロボット"da Vinci Xi"を導入いたしました。県内では4台目の導入です。"da Vinci Xi"は、その精密な動きと高い安定性により医師は手術の際により繊細な操作が可能となり、患者様には高度な手術技術が提供され、治療の質の向上が期待されます。
当院では、まず、泌尿器科領域の前立腺がん手術、外科領域の結腸がん手術、婦人科領域の子宮摘出手術から開始します。今後、さらに手術の適応を拡大していく予定となっています。この先進的な手術支援ロボットを導入するにあたり、医師や看護師などの医療スタッフが十分なトレーニングを受け資格を取得し、慎重かつ確実な手術を行います。地域の患者様にとって、これまで以上に最新かつ信頼性の高い医療が身近に受けられると考えます。
手術支援ロボット"da Vinci Xi"の導入は、患者様の健康と安全を最優先に考え、橋本市民病院が地域医療の発展に寄与する一環として行います。今後も技術の進歩に対応し、患者様により良い医療を提供できるよう尽力いたします。

「胸部X線画像病変検出ソフトウェアCXR-AID」を導入

　当院では人工知能（AI）技術を活用した「胸部X線画像病変検出ソフトウェアCXR-AID」を導入いたしました。本ソフトウェアは、撮影された胸部の単純X線画像をAIが自動で解析し、主な肺疾患を示す画像所見である結節影・腫瘤影、浸潤影および気胸が疑われる領域を検出します。そして、それぞれの確信度に応じて範囲を数値（スコア）や色分け（ヒートマップ）で表示します。AIによる支援が加わることで、医師の業務改善に加えて、見落としが減少し、患者様に提供できる医療の質を高めることができると考えています。

画像支援ナビゲーション手術

　当院では、画像支援ナビゲーション手術を行っています。この手術で使用されるMedtronic社製のニューロナビゲーターStealth Station 8は、光学式のみならず磁場式トラッキングシステムを搭載しており、自動車の道案内に用いられる"カーナビ"のように病変部と周辺組織の立体的位置を正確に表示してくれます。そのため、手術の際にどこを切開しどのように進めば安全に病変部まで到達できるのか、といったことが一目瞭然です。その結果、神経や血管を傷つけることなく安全に病変部を取り除くことができるようになり脳腫瘍の治療で成果をあげています。さらに、重要脳神経や重要機能を司る脳（手足の動き、言語）近傍脳腫瘍摘出時には神経モニタリングを併用し、画像支援ナビゲーションと共に病変部を切除する精度を高めるだけでなく安全性の向上にも役立っています。

脳幹周囲の脳腫瘍も、比較的安全に摘出可能